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ベアテ・シロタ・ゴードンさん

2016年07月29日

 

同窓会役員有志で 「ベアテの贈りもの」というドキュメンタリーを見る機会がありました。

 

皆様はベアテ・シロタ・ゴードンさんをご存知ですか。

 

日本国憲法の「女性の権利条項」を起草した女性です。

 

父レオ・シロタ氏は世界的に著名なピアニストで、東京音楽学校に招聘されたことで、1929年にベアテさんも5歳で来日、15歳でアメリカに留学するまで日本で過ごす。

両親は、戦争が近づくなか、演奏旅行で訪れたアメリカに留まるという選択があったにもかかわらず、弟子が待っているからと日本に戻る。

しかし、ユダヤ人であったことから戦争中は監視下に置かれるなど不自由な生活を強いられ、ベアテさんとは音信不通となる。

戦争直後、ベアテさんは通訳の職を得て来日、両親との再会を果たす。更に、能力を買われてGHQで働き、日本国憲法草案を作る仕事に関わることになる。

子ども時代を日本で過ごしたので、日本女性の社会的地位の低さをよく知っていた彼女は、できるだけ女性の権利を憲法に盛り込みたいと、草案を作成する。しかしながら、大半はGHQの委員会で反対されてしまう。残った女性の権利条項についても日本政府代表は強く反対するが、最後はGHQの説得に日本側も折れ、憲法に挿入されることになる。

 

振り返ってみますと、70年前の日本の女性には、参政権もなく、自ら離婚の申し立てもできないような状態でした。

40年前私が就職した頃、企業などの採用は男女別で、女性は男性の補助的な仕事・役割がほとんどでした。

それを考えると今は、随分変わりました。

憲法に女性の権利条項が盛られたことの意義は、本当に大きいと言えるでしょう。

 

日本女性にとって、ベアテさんは偉大なる恩人です。

 

今も日本の女性が置かれた状況には問題が多々あります。

そのうちの多くは、時間外労働の削減や非正規雇用の待遇改善・正規雇用化など、女性の問題というより性別に関係なく雇用環境の改善を強力に進めない限り、解決されないと考えます。

男性も女性も人間らしく生活をして、活躍できる社会の実現を切に願うものです。

 

同窓会副会長 平澤眞理子


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