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モミの木に見守られて

2016年11月30日

 

キャンドルサービスが終わり外に出てみると本館前のモミの木に明かりがともり、クリスマスツリーが現れた。これからクリスマスに向け、クリスマスマーケット、子どものクリスマスなどクリスマスの準備をするというワクワク感と同時に、2016年も終わってしまうという寂しさを感じながらツリーを眺め、来年の第59回園遊会のことを思った。大学が100周年を迎える2018年には園遊会も第60回を迎える。毎年多くの同窓生が楽しみにしている園遊会・ホームカミングデイはいつどのようにして始まったのだろう。その経緯を知りたく『東京女子大学同窓会70年史』を紐解いた。そこには以下の経緯が記されていた。

 

昭和20年代の末ごろから高根同窓会理事長が園遊会を提案し、皆を熱心に説いたが、時期尚早であったのか誰も賛成しなかった。しかし高木貞二学長(第五代学長)の時に変化があった。高木学長もまた、卒業生が恩師や旧友と再会し、心の故郷である母校との絆を強めるためにホームカミングデイを設けたいと考えており、理事長に「一年に一日大学のすべてを開放して、卒業生が母校に戻ってくるホームカミングデイを設けられてはいかがですか」との提案がなされたのである。これこそが長年思い描いていたものだと確信した理事長は、学長の後押しを受けて園遊会・ホームカミングデイ開催に向けて、早速総力を挙げて準備に取り掛かった。二人の想いが込められた第1回園遊会は昭和34年10月に開かれた。大盛会であったことはいうまでもない。

 

第1回園遊会で卒業生の協力を仰ぐために発行した籤付き会員券や、当日参加できない地方の卒業生にも賞品が当たるように配慮された福引抽選は、今も引き継がれている。第2回からは、ある時期を除き新緑の美しい4月下旬に行われている。第3回は、戦争を挟み40年間当校に奉職されてカナダへお帰りになるチャペル先生への感謝の集いが盛大に行われた。学長や理事長が感謝の言葉を述べられ、たくさんの教え子たちが先生を囲み名残を惜しんだ。そして教え子たちは「ミスチャペルはね、いつも“イエース、イエース”とおっしゃり私たちの英語を最後まで優しく聞いてくださったの」など先生との思い出話に花を咲かせた。第5回園遊会は家族ぐるみで楽しむ園遊会の始まりとなった。釣り堀、輪投げなどの子供向けのゲームが用意され、母親に連れられてきた子供たちはゲームに興じ、模擬店での買い物を楽しんだ。50年あまりたった今でもその当時の光景がはっきり目に浮かんでくるという話もよく聞く。

時代の変遷を経ながらも園遊会の基本理念や形は引き継がれ、現在まで脈々と続いている。今では園遊会は恒例行事となっているが、これら多くのアイディア、努力、熱意によって誕生し、継続してきたのかと思うと頭が下がるばかりである。

 

この礎を築いた諸先輩方の偉業に感謝しつつ改めてクリスマスツリーのモミの木を見上げた。このモミの木もまた第100回園遊会の時も、そしてこれからも変わらず同窓生の集まりを見守ってくれることだろう。

 

園遊会委員長 小島豊子

 

参考文献 『東京女子大学同窓会70年史』


  

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