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<報告>能楽事始め

能楽事始め

―能よもやま話―

 

 2016年10月8日(土)の午後2時より、能楽師の西村高夫氏による講演が行われました。早稲田大学政治経済学部在学中に能楽研究会(早稲田大学観世会)に所属しておられた先生は、卒業後に入門された観世流銕仙会で故八世、及び現九世観世銕之丞氏に師事され、現在は中堅の筆頭格としてご活躍されています。。

観世流と東京女子大学とは密接な関係があります。卒業生の萩原達子氏は長らく銕仙会事務局長として活躍され、定年退職後は能楽座のゼネラル・マネジャーを務められました(2007年5月没)。また、野村萬夫人登美子さん、野村万作夫人若葉子さんと、東京女子大学同窓生の存在は大きいものです。

会場には、西村氏がわざわざお持ちくださった能装束、楽器(笛、小鼓、大鼓、太鼓)、そして能面が飾られ、雰囲気が盛り上がりました。

 西村先生は、公益社団法人能楽協会の「学んでみよう能・狂言」をテキストとして、まず歴史について解説してくださいました。6世紀中頃の雅楽、散楽の上陸から始まり、猿楽、田楽を経て、室町時代の初期には能の原型らしきものができ、観阿弥・世阿弥により完成されました。その後江戸時代には、幕府の式楽(公認音楽)となり、明治時代まで続きます。しかしその後一時存続が危ぶまれ、第二次世界大戦後も存亡の危機にさらされましたが、現在は「我が国を代表する古典芸能」となり、海外からも高い評価を得ています。

 主役を演ずるシテ方は観世、今春、宝生、金剛、喜多の5流があります。シテの相手役であり、観客との間を取り持つ存在のワキ方は宝生、福王、高安の3流があります。各流儀によって、言葉、節回し、扮装、演出が少しずつ異なるそうで、これを見比べるのも鑑賞の一つという事です。また、仕舞、謡などは、舞台の上だけでなく、人々の楽しみとして特に武士に愛好されました。

 次にビデオを見ながら、面や衣装についての説明がありました。飾ってある衣装の素晴らしさに驚き、また、女性の面でも小女から鬼婆まで様々あることを学びました。その面に宿る力も感じました。「雛人形の五人囃子が持っているものですね」と、楽器についての解説をしてくださったあとに、同窓生の高津康子さんが小鼓を打ち、西村先生が「葵上 枕の段」を謡われる実演がありました。

 その後、山田会長自らがモデルとなり、衣装、髪(かつら)、面をつける実演もありました。緊張の面持ちの会長が実際に一つずつ先生に着せていただき、刻一刻変わっていく様子を一同興味深く見つめていました。

 

 最後に、パティシエの川端阿佐美さんのケーキと、ウーロン茶・紅茶で歓談が行われ、西村先生とも自由にお話しする機会が得られました。また、参加者が実際に面を付けることもさせて頂けたのは大変貴重な体験でした。

 今回は2007年5月20日(土)の能・狂言公演に向けての勉強会の意味もありました、西村先生の分かりやすい解説と実演により改めて能の奥深さと魅力を知ることができ、5月の公演がより楽しみになりました

 

                                     企画委員会


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